ミチコオノ日記

美術部 書道部の部長の日記

第4話 消しゴムとLAST DANSE ①

わたしの名前は

 

オノミチコ

 

ミユキが今月で引っ越してしまう

やっぱり あの消しゴムは
返すべきだろうか

 f:id:fukaumimixschool:20170925001110j:image

盾矢ミユキ
O型
蠍座
ダンス部
派手だしオシャレ
友達が多い
わたしもその中の一人だと
自身をもって言えない

最近は廊下で会って

会釈する程度だ
ミユキはいつも人に囲まれている

 

昔はよく一緒に遊んだ
2人だけだった

ミユキは小学校の2年の時に
わたしのクラスに越してきた

f:id:fukaumimixschool:20170925000339j:image

ミユキは転校初日に
消しゴムを忘れた

席は離れていたけど
だれに借りたらいいのか
きょろきょろしてるミユキを
わたしは見ていた

わたしの消しゴムは
ちょうど2個に割れていたから
ミユキにそれをあげた

ミユキは次の日に
わざわざ新品の消しゴム買ってきて
わたしに返してきた

断ったけど
「お願い 使って」
と言われたので
ありがたくもらった
でも
わたしにはもったいなくて
使う事ができなかった

たがらその消しゴムは
今でも家の机の引き出しの中に
大切にしまってある

f:id:fukaumimixschool:20170925000454j:image

 

ミユキが越してしまうという
話をわたしは人伝てに聞いた

それがものすごく寂しかったけど
そんなものなのかもと納得した

 

f:id:fukaumimixschool:20170925000610j:image

小3のサマースクールで
一緒に見た星空を
ミユキはもう覚えていないだろう

 

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170925000627j:image

それでもわたしは最後に
ミユキに何かプレゼントを
渡そうと思って
ミユキになにがいいか直接
聞きに行く事にした
そんな風にしかもう
2人で話す口実を見つけられなかった


ミユキはダンス部にいなかった
部員の子がたぶん屋上にいると
教えてくれた

f:id:fukaumimixschool:20170925000827j:image

 

 

ミユキは屋上で一人で踊ってた

 

青い空を背景にして踊っていた

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170925000710j:image

f:id:fukaumimixschool:20170925000745j:image

f:id:fukaumimixschool:20170925000654j:image

しばらくわたしは
用件を忘れて

ミユキと青い空に
見とれていた

 

そしてわたしは
ミユキから
ほしいものきいた

 

f:id:fukaumimixschool:20170925000850j:image

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


nagi1995.hatenadiary.com

 

nagi1995.hatenadiary.com

 

 

 

第3話 アカバネ君は慎重に

わたしの名前は
オノミチコ

 

夢を見た

夜の学校だった

f:id:fukaumimixschool:20170924024630j:image

わたしはロビーにいた

アカバネ君に
絵を見せる約束をしていた
けれど
そこに 飾った絵が
無かった

f:id:fukaumimixschool:20170924024822j:image

どこかに 置かれていないか きょろきょろして
いると  急に床が崩れてきた

f:id:fukaumimixschool:20170924024847j:image

そこに
アカバネ君がやって来た

アカバネ君は目隠しをしていた

f:id:fukaumimixschool:20170924024917j:image

 

アカバネ君今来たらダメ!」
「え?なんで オノさん?」

 

わたしはそこで 一瞬

先に 無い事を伝えた方がいいのは

床なのか 絵なのか 

考えてしまった



f:id:fukaumimixschool:20170924025024j:image

そしたら
アカバネ君は

割れ目に落ちた

f:id:fukaumimixschool:20170924025037j:image

 

わたしは外に誰かいないか

助けを求めようとした

f:id:fukaumimixschool:20170924025139j:image

窓から顔出したら

アカバネ君がゆっくり 落ちていた

f:id:fukaumimixschool:20170924034555j:image

床から落ちたアカバネ君が

窓の外を落ちているのに

不思議と変だとは思わなかった


アカバネ君はこれから
着地するところだ

 

本当に慎重にやってほしい

わたしはそう思った

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170924025246j:image

f:id:fukaumimixschool:20170924025302j:image

f:id:fukaumimixschool:20170924025323j:image

 

アカバネ君は無事に着地した

 空に飛行機がいた

 

わたしはそこで目がさめた

 

 

 

 

 

 

 

 


nagi1995.hatenadiary.com

 

nagi1995.hatenadiary.com

 

 

 

 

第2話 部長が立つ場所

わたしの名前は

オノミチコ

美術部の部長だ

わたししか 部員がいないから

わたしが 部長をやるしかない

美術部は出来上がった作品を

ロビーに展示している

 f:id:fukaumimixschool:20170922221149j:image

でもわたしは

一点も展示したことがない 

「なかなか仕上がりません」

と  嘘をついている

ほんとは

みんなに見られるのがコワイ 

 情け無い 部長だ 

去年の部長は ちがった

 

f:id:fukaumimixschool:20170922181937j:image

 

大関いずみ    だ

 

f:id:fukaumimixschool:20170922214846j:image 

 

大関いずみ は天才だった

 

わたしが   美術部だと言えば
「ああ 大関さんの」
と みんな言う
最後の文化祭で

 

大関いずみ   は 『伝説 』になった

 

 

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922213406j:image

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922213430j:image

 

『天才 大関

大関のいた美術部』

卒業してから

部長はさらに神格化されていった

わたしはとても部長

みたいにはなれない

部長がいたときは

美術部の部員であることが

誇りだった 

 

部長が新作を描きあげると

必ず 展示を手伝いに行った

ロビーは わたしの 聖域だった

でも今 聖域は
 ただの 白い壁だ

なにも 飾らなければ

だれも 見ない

ただの 壁だ

壁だから 何も言われない

言われないから

傷つかない 

 壁だ

 f:id:fukaumimixschool:20170922182004j:image

 

そのなにもない 白い壁を

 

アカバネ君が見ていた

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922182020j:image

アカバネ君は野球部だ

でも試合に出たことがない

補欠の補欠だ

もう受験なんだし

部活に行かなくても
怒られないのに

アカバネ君は 毎日グランドに
に立っていた

怒られても どなられても

アカバネ君はグランドに

立っていた

f:id:fukaumimixschool:20170922182058j:image

 

そのアカバネ君が

 

白い壁 の前に 立っている

 

f:id:fukaumimixschool:20170922190901j:image

 

 

きっとアカバネ君も 

このロビーで

部長の絵を見るのが

好きだったんだろう

アカバネ君を見ていたら

部長の 後ろ姿を

思い出した

 

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922193344j:image

 

 

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922195842j:image

 

 

なんで 後ろ姿なんだろう

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922193827j:image

 

それに

なんで

 今 思い出すんだろう

 

部長は1人のとき

 f:id:fukaumimixschool:20170922214018j:image

 

なにを 思っていたんだろう

 


1人になった  わたしは

その部長の気持を

もういいかげん

理解しなければいけない

 いや 理解=行動

行動 しなければ意味が無い

 

わたしは 部室に向かった 

 

 

 部長が立っていた場所は

f:id:fukaumimixschool:20170922224532j:image

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170922224552j:image

 

アカバネ君が  毎日立っている

グランドと 同じ場所だ

 

わたしも やっと今から

そこに立つ

 

 

 

 

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170922184433j:image

f:id:fukaumimixschool:20170922184453j:image

 f:id:fukaumimixschool:20170922184507j:image

f:id:fukaumimixschool:20170922184524j:image

 

 

 

 

 

 

 

 


nagi1995.hatenadiary.com

 

nagi1995.hatenadiary.com

 

 

 

第1話 ティーちゃ と 嵐

 

 

わたしの名前は

オノミチコ

 

 f:id:fukaumimixschool:20170918183203j:image

 

中学3年

部活は書道部と

美術部のかけもち

といっても

どっちも

私しか部員がいない

 

今年の卒業アルバムを見れば

 理由はなんとなくわかってもらえると思う

 

 

 

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170918214102j:image

 

 

 

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170918214111j:image 

 

 

 

 

 

この黒いのが   ティーちゃ 

 

美術部と書道部をかけもちしてる

生活指導の先生で

朝はいつも門のところに腕組んで立ってる

 

つまり私は両方の部活で

ティーちゃ と2人きり

 

去年まではそれぞれの部の先輩と

ずっと喋っていられたからよかったけど

f:id:fukaumimixschool:20170918234753j:image

今は 正直きつい  

なんかぎこちない

 

ただいいこともあって  私のその日の気分で 

試験勉強でも

宿題でも

それこそ読書でも

 

とにかく何かしていれば

ティーちゃは  かまわないで

ほっといてくれる

ということだけ

 

 

 

 

 f:id:fukaumimixschool:20170918215559j:image

 

 

でも今その  ティーちゃ  が学校に来ていない

 

車で事故をおこしたらしい

おかまをほられたみたい

 

だからここ数日は

私1人で

いつになく  

絵や習字を  まじめにやっていた

 

今日も今さっきまで

習字をしてたんだけど

なんか巨大な台風が接近してきているみたいで

急に曇ってきたなと思ったら すぐに

風がビュービュー吹いてきて 

みるみる外が暗くなるもんだから

 

急いで

校舎から出てきた

 

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170918203857j:image

 

 

 

外は風が強い

 

けど   なんか気持ちいい

 

 

 

あと半年で

卒業なんだ

1人部員生活も終わりなんだ

 

 

高校に入ったら

いっぱい部員がいる部活にしよう

運動部でもいいから

 

 

 

 

活動的になろ

 

どんどん人の中に入って

 

 

 

 

 

明日も

ティーちゃ こないのかなぁ…

 

 

 

 

 

 

f:id:fukaumimixschool:20170918211623j:image

 

 

 

 

 

 

 

 


nagi1995.hatenadiary.com

 

nagi1995.hatenadiary.com